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2008年 11月 20日
足取りを追って(8) - Following His Footsteps
突然、吠え声とともに何かが飛び掛ってきた。
リックは慌てて引き金を引いた。N99 10mmピストルが軽くキックする。飛び掛ってきたそれはどうと地面に落ちた。
続いて、もう一体が飛び掛ってきた。
今度は多少落ち着いて引き金を引いた。牙をむき出して襲ってきたのは、野犬だった。弾は見事命中し、二匹目も地面に倒れた。
コンパスを確認し、三匹目が襲ってくる前に引き金を引く。

パン、パン、パン。

キャンと泣き声をあげて野犬が倒れる。手前に構えた銃の銃口から白い煙がでていた。
ピップボーイ3000がほかに物体を感知していないことを確認し、リックは震える手でマガジンを取り替えた。
再度、銃を構え慎重に建物の正面へ出た。
そこでリックが目にしたのは信じられない光景だった。



あたりに飛び散っている血、地面に倒れている人影、そして、鎖で吊るし上げられた人間の遺体。
一体ここで何が起こったのだろう。
リックは小走りにスーパーマーケットの前に倒れている人2体の人影に近づく。
二人は、二十歳前後の、リックと同じぐらいの少女たちだった。
スパイクのついた革製の服装をした彼女らの遺体は、全身に傷があり、一人は両足と腕が噛み千切られていた。



さきほどの野犬に襲われたらしい。
遺体の横には、ピストル(中国製のものと思われる)と、ハンティングライフルが転がっていた。
気分が悪くなり、リックは遺体から離れると、もう一体の人影に走り寄った。
ぼろきれをまとった男性も既に息絶えていた。野犬に襲われたらしき噛み傷はなかったが、背中を撃たれたようだった。



もしかして、リックは倒れていた少女二人のほうへ振り返る。もしかして、あの少女たちはモイラが言っていたレイダー - 旅人や商人を襲い、金品を奪い、そして娯楽のために捕虜たちを拷問・虐殺することを楽しむ連中 - なのではないだろうか。
鎖で吊るし上げられた遺体、スパイクのついた挑発的な服装、拳銃とライフル、そして、背中を撃たれた男 - 状況的に、少女たちはやはりレイダーで、この哀れな男を銃殺したあと、野犬に襲われたのだろう。
だとすれば、ここを一刻も早く離れる必要がある。他のレイダーが現れる前に。
リックは男の瞳を閉じてあげると、銃を構えてあたりを警戒しながら東へと進んだ。

# by eyessummer | 2008-11-20 15:18 | Fallout 3
2008年 11月 19日
足取りを追って(7) - Following His Footsteps
リックはピップボーイ3000のコンソールを操作し、目的地 - ギャラクシー(G)ニュース(N)ラジオ(R)・ビルディング・プラザ - の座標を入力した。



ピップボーイ3000から電子音がなり、現在地から目的地までのルートが表示された。
目的地までのルートとはいっても、ナビゲーションのようなものではなく、またピップボーイ3000が元にしている情報は200年以上前の - つまり戦前の - 情報であり、表示されたとおりに進めばたどり着けるという保障はない。
リックはN99 10mmピストルの弾丸の装填を再度確認し、食料が入ったポシェットを軽く叩くと、よし、と掛け声をかけ歩き出した。
とにかく東へ。親父の後を追うのであれば、東へ向かうしかなかった。



メガトンを出て、丘を越えると、目の前には崩壊した町が広がっていた。
200年前までは、沢山の人が住んでいたであろう町。
いまでは、誰もいないゴーストタウンとなってしまっている。
何が目的で親父はここを一人で東へ向かって旅立っていったのだろう。ヴォルトでの生活を捨ててまで、何がそんなに彼を駆り立てたのだろう。
歩きながらリックはさまざまな思いをめぐらせていた。

パーン。

遠くで銃声がしたような気がして、リックは立ち止まって耳をすませた。

パーン、パーン。

間違いない。誰かが発砲している。リックは腰のN99ピストルを抜くと、身構えながら銃声のした方角へ小走りに向かった。
銃を構えながら、慎重に進む。拳銃を持つ手が汗ばんでいた。
メガトンの外はまったくの無法地帯で、弱肉強食の世界だとモイラは語っていた。町から町へと移動する旅人や商人を襲い、金品を奪い、そして娯楽のために捕虜たちを拷問・虐殺することを楽しむ連中も沢山いるといっていた。
また、これから向かおうとしているD.Cには、放射能で突然変異を遂げた、ミュータントと呼ばれる未知の生物も沢山いるらしい。
いつ、どこから何が襲ってくるかわからない。慎重に周りを警戒しながらリックは進んで行った。発砲しているのが親父であることを祈りながら…。
戦前はスーパーマーケットであったと思われる建物の裏までたどり着くと、リックは巨大なゴミ箱の横で息を整え、額の汗をぬぐう。
リックはピップボーイ3000のコンパス表示を確認した。ピップボーイ3000のコンパスにはモーショントラッカー(動体探知機)が組み込まれており、動作原理は不明だが、空気密度や温度を測定し、動いている物体のいる方角を表示してくれる。距離や高さまではわからないが、物体の温度などを感知し、興奮状態か、平常状態かも表示してくれる。
コンパスを確認すると、4体の物体を感知したが、すぐに1体の反応が消えた。
そして、銃声が止んだ。
だが、ピップボーイ3000はまだ3体の物体を感知しており、表示されている物体は赤色 - つまり、感知した物体は興奮している。この状態で考えられるのは攻撃的な状態 - を示している。



リックは銃を構えなおすと、音をたてないように、ゆっくりと進んだ。

# by eyessummer | 2008-11-19 19:49 | Fallout 3
2008年 11月 17日
◆休憩◆
Fallout3のホラースポットとして知られるDunwich Buildingを
マリオで探索してみた。
むしゃくしゃしてやった。
マリオなら何処でもよかった。
まさかこんなことになるとは思わなかった。




# by eyessummer | 2008-11-17 15:57 | Fallout 3
2008年 11月 17日
◆休憩◆
休憩コーナーです。
ストーリーだけを書き続けると、息が詰まってしまうので・・・。



冒頭でも書きましたが、このゲームは非常に自由度が高く、プレーヤーはいろいろなことを行うことができます。
ですので、この「リック」の冒険は、無数にある選択の一つでしかなく、ゲームクリア後も、違った選択をすることで、新たな冒険が可能になっています。

ゲームをプレイしている方はお気づきとは思いますが、サイドクエストは飛ばしています。
もともとの理由は「Vault 101解放後に、別のVault Dwellerとなって『Lone Wonderer』の後を追うストーリーを書きたいから」でした(同じ時間軸で、こちらはサイドクエストを進めていく方針で)。
ですが、NPCとの会話のたびにスクリーンショットを取って、和訳して、の繰り返し作業を続けられるか、ちょっと心配になってきました(汗)。
(メインクエスト第一章目のFollowing His FootstepsもGNRに到着まで終わらないようだし・・・)

次回からいよいよFallout 3の世界へと冒険の旅が始まります。
メインクエストだけ、飛ばしで進めていって(スキル等的に)大丈夫なのか少し心配ではありますが・・・。

それと、このブログの見方として:
右メニューの「タグ」にクエスト名を表示させています。ここをクリックすれば、関連ストーリー記事だけを表示します。
また、一番最初の記事(ここをクリック)にも、目次を随時追加しています。

それでは今日はこのへんで。おやすみなさい。

# by eyessummer | 2008-11-17 03:30 | Fallout 3
2008年 11月 17日
足取りを追って(6) - Following His Footsteps
スロープをあがり、「クレート・サイド・サプライ」と書かれた店の扉をあけた。
赤毛の女性がほうきで掃除をしていたが、そうじというよりは、ほこりを舞い上がらせているだけのようだった。



「すみません、食料と医療品、それと、弾丸を少し買いたいのですが。」リックが清掃中の女性に声をかけると、女性は手をとめて顔をあげた。赤毛を後ろで束ねた、きりっとした、それでいて愛らしい顔だった。
「あら、あなたはあのヴォルトからの迷子ちゃんね!ヴォルトの住民に会えるのなんて何年ぶりかしら!」女性は嬉しそうにそう言うと、ジャンプスーツで手を拭き、手を差し出してきた。リックはその手を握り、握手をした。



「はじめまして!私はモイラ・ブラウン、このクレート・サイド・サプライを経営しているの。」少し声のトーンを抑えてモイラは続けた「でも、本当はほとんどの時間を研究と細工に費やしているのよ。」無邪気にほほえむモイラ。
「ねえ、今、この荒れた大地について本を書いているの!ヴォルト住民のあなたから何か一言コメントいただけると、この本のオープニングにぴったしだとおもうの。手伝ってもらってもいいかしら?」
「内容にもよりますが…」モイラの勢いに押されながらリックが答える。
「よかった!そうね、ずっと地下に住み続けるのってどんな気分?あ、初めて外の世界にでた時の気分は?ううん、気に入ったことならなんでもいいから教えてちょうだい。」とモイラ。
目を輝かせて、本当に無邪気な子供のような人だな、とリックは思った。
「そうですね、ヴォルトの生活はまるでパラダイスのようでした。恐れることも、悩みも、争いもなにもない生活…親父が去るまではね」
「『逃亡した父親』ね。今まで何人も見てきたけど、背中に『101』と書かれたのはいなかったわ。見つかると良いわね。」
そう言ってから、モイラはカウンターの後ろにかかっていたスーツを取ってリックに渡した。
「私が細工した、アーマー・ヴォルト・スーツが役に立つんじゃないかしら。ね?」
受け取ったスーツを裏返してみると『101』と黄色くナンバーが書かれていた。ヴォルト101で支給されるスーツに、防御性を高めるために鉄板を貼り付けたもののようだ。
「すばらしい本のオープニングになるわ!『逃亡した父親を追って』」といいながら空中に手を振るモイラ。「そうだわ、私の研究を手伝ってもらえないかしら?もちろん報酬ありよ。それに、とても楽しんでもらえると思うの!」
本当にかわった人だな、とリックは思った。こんな世界に住んでいながら、とても陽気で、無邪気で、元気なこの人なら、たとえあの爆弾が爆発しても生き残れるんじゃないかと思えるほどに、エネルギーに満ち溢れている。
「残念だけど」首を横にふるリック「俺は親父を探さなくちゃいけないんだ。」
「あら、残念ね」さほどがっかりせずにモイラが答えた「でもサバイバル・ガイドについて話を聞いたら絶対興味もつとおもうのよね。じゃあ、また今度気が変わったらいつでも教えてちょうだい!」
モイラのおしゃべりはその後も続き - リックが旅支度を整えるために商品を選んでいる間もずっと - この世界について詳しく説明してくれた。
3日分の食料と水、それに万が一のための医療品、弾丸を選び会計を済ませると、モイラは商品を丁寧に梱包してくれ、気持ちよく店の外まで見送ってくれた。

店をでるとリックは、町の中心部にある原子爆弾まで歩いていった。
起爆装置をみつけ、解除できるか確認するが、中国語で書かれていてさっぱりわからない。



爆弾の回路についても、リックの理解を超えるつくりになっていた。残念だが、リックには起爆装置の解除をできそうにない。
町を出る前に、シムズ保安官にだけは伝えておこう。

「シムズ保安官」リックが声をかけるとシムズ保安官は鼻をならし「で、解除できたか?」と尋ねた。
首を横にふって「残念ながら、できませんでした。」とリックが答えると、シムズ保安官は渋い顔をしながら無言で何度も肯いた。
「でも、これからD.Cのほうへ向かうので、途中で解除できそうな人がいたら声をかけてみます。」
ふん、と鼻をならし「この荒地にそんなやつはいないと思うが、よろしく頼むよ」とだけ言い、シムズ保安官は歩いていった。

モイラにもらったスーツに着替え、メガトンの門まで歩いていくと、よし、と気合をいれて、リックはメガトンの門を開けた。
ピップボーイ3000の時計は10時42分を指していた。

# by eyessummer | 2008-11-17 02:53 | Fallout 3


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